仮設資材とは
工事現場で多く使われる仮設資材ですが、そもそも仮設資材とは何?仮設資材にはどんなものがある?という疑問をお持ちの方もいらっしゃるのではないでしょうか。本記事では、仮設資材とは何か、どんなものがあるのか、また仮設資材のひとつであるプラスチック敷板について解説します。本記事で紹介するのは、ほんの一部とはなりますが、ご参考になれば幸いです。

仮設資材とは
「仮設」とは字のとおり仮に設けること、「資材」とは物をつくるための材料のことです。工事現場で使われる「仮設資材」とは、目的となる工事のために一時的に使われ、工事が完了したら撤去される設備や構造物のことをいいます。
仮設資材は、工事作業員や現場周辺の安全を守る、作業を効率化するといった目的で使われます。
仮設資材の種類
仮設資材には、具体的にどのような種類のものがあるのでしょうか?ほんの一部ではありますが、次にご紹介していきます。
工事看板
工事中の道路や、建設現場入口などでよく見かける工事看板。通行車両や通行人に工事中であることを知らせ、注意を喚起するため非常に重要な仮設資材です。工事の内容や期間、発注者、施工者などを記して情報提供を行ったり、通行止めを知らせたり徐行を促したりします。

足場
足場は、工事作業員の足掛かりとなる設備です。足場を設置することで、本来は難しい高所での作業が可能になり、作業効率の向上や安全性の向上に役立ちます。

落下防止ネット
足場工事では、作業員や工具・資材などが落下する危険性があります。また、建物の建設中に塗料や粉塵などが飛散する場合もあります。そのため、落下防止や飛散防止のためにネットを取り付ける必要があります。

仮囲い
工事現場や資材置き場の周りを囲っている仮囲い。防音パネルや鋼板、フェンスなどさまざまな種類があります。仮囲いを設置する目的は、関係者以外の立入防止、現場周囲への騒音防止、景観保持、現場内の盗難防止、現場外への資材飛散防止、などです。写真の仮囲いは真っ白なパネルですが、景観へ配慮したデザインにされたり、広告に使用されたりする場合もあります。

仮設トイレ
既存のトイレ設備がない場所、または使えない場所で工事作業をする際に必要になる仮設トイレ。近年では、働きやすい職場環境を実現するため、洋式トイレや水洗トイレ、バリアフリー対応トイレなど、より快適な仮設トイレの設置が推奨されています。

ユニットハウス
ユニットハウスは、工事現場の事務所や休憩所として使われます。ほとんど完成に近い状態で工場からトラックで運ばれるため、1日程度でスピーディーに設置が完了します。2階建てなど増改築も可能で、廃材がほとんど出ないエコな設備です。

三角コーン
三角コーンには、誘導・注意喚起・規制といった役割があります。制限されている通路に沿って設置することで通行者を誘導したり、立入禁止区域の手前に設置することで立入を防止したりできます。

養生用敷板
敷鉄板やプラスチック敷板など、工事現場の地面に敷かれる板。工事現場では大型車両や重機が行き来しますので、車両をスムーズに通行させる目的やコンクリートへ傷がつかないようにする目的で使用されます。

仮設工事に使われるプラスチック敷板
上記で「養生用敷板」をご紹介しましたが、仮設工事に使われる養生用敷板である「プラスチック敷板」について解説します。
プラスチック敷板とは
プラスチック敷板とは、プラスチック(樹脂)でできた敷板のことです。プラシキ、プラ敷板、樹脂敷板とも呼ばれています。メーカーにより異なりますが、大きさは3×6尺または4×8尺、重さは20〜40kg前後のものが多いです。従来、工事現場の地盤養生には敷鉄板が使用されることが多かったのですが、敷鉄板のかわりとしてプラスチック敷板が使用されることが増えています。

プラスチック敷板のメリット
プラスチック敷板を使用するメリットは、主に①費用削減、②作業効率向上、③敷鉄板による事故の減少の3つです。
①費用削減
プラスチック敷板は敷鉄板と異なり、敷設するための重機が不要です。そのため、重機を動かす作業員の人件費・重機を用意するための費用が削減できます。また、敷鉄板は1枚の重量がおよそ300kgから1000kgをこえるものもあるため、トラックで一度に運べる枚数はせいぜい20枚程度です。プラスチック敷板なら1枚が40kg前後のため、一度に200枚程度を運ぶこともでき、運搬費を削減できます。

②作業効率向上
数百kgある敷鉄板を動かすのは大掛かりな作業で、労力も時間もかかります。プラスチック敷板は重機を使わず人の手で運べるため、素早く簡単に敷設できます。

③敷鉄板による事故の減少
敷鉄板はその重量から、大事故が起こることも少なくありません。吊っていたクレーンのフックから敷鉄板が落下して作業員が下敷きになることもあります。プラスチック敷板を使うことでそのような事故を減らすことができます。

プラスチック敷板の用途
プラスチック敷板は、建設現場の出入口や資材置場、仮設駐車場、仮設道路、現場事務所周辺などで使用されています。
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仮設資材について、またそのなかからプラスチック敷板について解説しました。仮設資材についての疑問解決に少しでもお役に立てれば幸いです。